唯一を成した女性
『唯一』
言葉の意味は分かるよね？
ただひとつ それ以外にない 他には無い
などの意味
ほお
なんか何気なく使う言葉だが、改めて考えると美しい
ロマンティック
唯一無二
なんて四字熟語もあったり
唯一無双
ってのもあるんだってさ
無双ってつくと
パチンカスはアレだよアレ
北◯無双
まぁそれしか出ないだろう
仕方ないよそれは
で
唯一無双は
唯一無二より強い意味らしいよ
ただ
そんな『唯一』って言葉
苦い過去がある
『唯一、愛してるのは君だよ』
と
酒に酔っていたのか
柄でもなく女性に言ったことがある
深夜、やや硬めのラブホテルのベットの上
そしたら
言われたんだ
女性に（当時、8歳年上の三十路女性）
『唯一ってことは愛していない女ともよろしくやってるわけね まぁいいけど別に 若いし君 そりゃそうよ』
と言われた
余計なことを言った
何も言い返せない
言葉が出てこない
失言
調子良く逃げてたお馬さんが失速するアレ
観衆は
追えよ！！！！！！
いやもう厳しいか！！！！！！！！！！
てかなんで内入れてんだよ！！！！！！！！！！！！！！！
そう思う
ただ
『なんでそんなこと言ったんだ！おい！俺！バカ！』
command + Z
押したい！
押したいが！
もう無理
負けを受け入れる
….
そんな厄介で且つ、妙な美しさすら持つ『唯一』
日々、ギャンブルに励んでる皆様も
どうだろうか
『唯一』善臣だけ買ってないよ…
『唯一』切ったカワキタレブリー来るか…
『唯一』切った7….てか椎名馬券かよ….気づけよ…なにやってんのまじで….
とか言いながらたびたび悶絶してるだろう
そんなさまざまな場面で発生する
『唯一』
…….
5月3日 17時26分
『唯一』盛り上がり
『唯一』意味を成す
その『唯一』を成し遂げた人物がいた
奇跡的な瞬間を提供してくれた人物は上野の某ファミリーマートにいた
現場にいた人物は筆者、関西人、その唯一を成した女性
関西人が『辛いラーメンが食べたい』と発言したことにより、急遽、集まることになった3人組
ご存知かも分からないが、筆者は関西人とたびたびサイコロ（スーパー極秘超危険裏ルートで大金を叩いて手に入れた30面体のサイコロ）で勝負を挑んでおり、生粋の関東人としてのプライドをぶつけ合っていた
関西人との対戦成績は一旦、置いといて
5月3日の話
天候が悪い瞬間もあった大型連休
3日は空が優しく微笑む
『昼からお酒飲もう！』
そんなお天気
上野 アメ横
活気がある
絶賛コロナ中に訪れた時は酒が提供できないという地獄
閑古鳥すら鳴かないような
悲劇
それを忘れてしまうような賑わい
素晴らしいではないか
ご存知の方も多い『魚草』（海鮮立ち飲み居酒屋、酒も含め全メニュー500円）
行列や人混みが苦手な筆者
実は避けていた
ただ関西人が見つけ、当然のように列の最後尾に並ぶではありませんか
覚悟を決める
…..
コロナ禍
悲しい
1人2杯まで30分で退席
みな、ルールを守る
昼から酒を飲む行為
最高
行列の目の前で一足先に幸福を味わうみなさま
笑顔で乾杯するアベック
エビを頬張る若い女性2人組
おひとりで日本酒を嗜むカッケェ女性
….眺めているだけでうれしい気持ち
各々が至極の時間を過ごしている
何を思う
各々
無言で
喉を潤す
心を潤す
ここはオアシス
興奮
気持ちを抑える
…
ようやく我らのターン
乾杯
ようやく
ゴールテープを切った
瓶ビールを昼からラッパ飲み
グラスやジョッキの提供はない
郷に入れば郷に従え
なんて言葉もあったり
ココではラッパ飲みしか許されんのだ
ようやく訪れた歓喜の瞬間
3人で分かち合う
乾杯の音頭だったり
一言述べるの割と好き
述べてもらうのも好き
即興のアートだ
ただ
今日は無理
喉が悲鳴をあげていた
すぐに乾杯
一気に飲み干す
うまあい
コレだよコレ
いつからビールが好きになったか
わからない
少年時代
ビール＝苦い
なんじゃコレ
なにがいいんだ大人たち
そう思っていた
それが今は歓喜の液体
拍手喝采
狂喜乱舞
うむ
しかもこの店、お魚が美味しいらしい
てか
お魚のお店だから笑
失敬失敬
本日のメンバー表が揺れている
500円玉ひとつさえあれば
どれでも食せるらしい
すげえ！！！！！
鮫（4図柄』海老（5図柄）蟹（9図柄）などなど
いただく
….
万発
コレは万発
いや五万発、十万発.....
やったあ！！！！！！！！！！
舌ではないね 脳が喜ぶ 心が躍る
日本酒も極上
こんなに美味しい液体がある驚き
いつかあなたも訪れてみて
…….
その後
というか
ここからが本題
この魚草様でもう満足
ただ大型連休だ！
まだまだいく
私は強欲
罪だが強欲
東京都建設局が管理
東京都立上野恩賜公園
通称 上野公園
別名 上野の森
別名 上野の山
まぁ上野公園でいいよ
もう一杯
強欲だから
もう少し……頼む…..
…….
『よし』
という
天からの許可
…..
変わらぬ3人のメンバー
お酒を購入する
朝日麦酒（これは四字熟語じゃないよ？）
その唯一を成した女性が声を上げる
『私も参加する』
高らかに宣言
ほお
この世の中、ジェンダーレスだの、レディーファーストだの
さまざまな概念が囁かれる中、男が女に酒を奢るという先祖代々受け継がれてきた伝統をぶち壊そうとしているではないか
おもしろい
はいはい、受け入れましょう やりましょう ぜひぜひ なかなか3人で酒を酌み交わすことはないし
快諾
いざ開戦
コンビニの床が戦いの場
使用するのは30面体サイコロ
ルールは簡単
3人の中で1番小さな数字を出した者が負け
その場の支払いを全て行う
….
振れば分かるが、アスファルトなど少し段差があるとふたつの目が出してしまい、毎回審議のランプが点灯してしまう
ただコンビニはしっかりと平ら（他のお客様は我々の熱い戦いを店外から観戦していたため、店内にはおらず、迷惑がかからないように最大限の配慮をし、開催しております）で素晴らしい
サイコロを振る順番は申告制
サイコロ運が上昇していた筆者→関西人男性→成した女性となった
〜筆者のターン〜
『25』
ほぼ3着はない
これでほぼ勝ち確定（書いてて思ったが引き分けの取り決めが無かったのはよくなかった）
一番面白くない
26-30が出る確率は約16%
この時点でほぼ関西人と女性の戦いとなってしまった
〜関西人のターン〜
26以上を狙うべきところ
….
『2』
この時点でほぼ勝負は決していた
関西人は頭を抱えて負けを受け入れる
当然だ
…..
この展開、読み手は察するだろう
そうなんだよ
女性が出すべき
『唯一』盛り上がり
『唯一』意味を成す
出目
それは
『1』
….
転がるサイコロ……
全国民が固唾を呑んで見守る
........
成した
文句なし
『1』
カイジのエンドタイトルが流れる
関西人は雄叫び
女性はうずくまった
….
おもしろいもので、そもそもこの大型連休中、筆者は関西人と10回ほどサイコロでの勝負を行っている
30面体もあると、さまざまな趣向を凝らした勝負が行えるが、結局は簡単なルールが1番おもしろく、奇数偶数での勝負だった
筆者はもともと、奇数が好きで、関西人はそれを受け入れた
筆者が振って奇数が出れば筆者の勝ち 偶数なら関西人の勝利 とのルール決め
前半は偶数が連発し、大きく負け越したが後半は収束に至った
その場合、1の価値はほぼなく、ただただ15個の奇数のうちの1個に過ぎない 1が意味する数字の意味は皆無だった
単純に1/30の事象と片付けられない
本当に素晴らしい瞬間
そんな『唯一』の瞬間に立ち会えたことに本当に感謝したい
戦いの後の酒は最高に美味
更なる伝説は生まれるか….
………See you next time.
